About Asian Network

谷口公宣(Avē代表) 井出徹((株)e-Day代表取締役)

谷口(以下(谷)) 井出さんの会社が今取り組んでる「アジアビジネスネットワーク事業」についてお訊きしたいんですが、要するにLinkedInのようなビジネスSNSを構築するのが目的だと考えていいのでしょうか。

井出(以下(井)) それも一つの方法としてあると思いますが、必ずしもSNSサービスを立ちあげればよいというわけではなくて――ちょっと話が逸れるかもしれないけれど、うちは案件を色々もらうんですね。たとえば香港のIT会社さんと組めないかとか、日本の不動産を買ってくれる海外の投資家はいないかとか、そういう案件をいくつかいただくんですけれども、そういう案件にどうやってアプローチしていくかというと、個別にコネクションを持っている事業パートナーに、「こういう人はいないか?」っていうのを、ひとつひとつ訊いていくんですよ。

(谷) ひとつひとつ。

(井) そう。そのときに、長々と時間をかけたのに、最終的に「いませんでした」という風になっちゃうと、また一からやり直しになっちゃうんですね。そうこうしている内にどんどん時間が経ってしまって、次々と決まっていかないとモチベーションも下がってくるし、そもそも案件自体が旬じゃなくなって、もう時間的に手遅れになっちゃう、ということを、かなり経験したんですね。

(谷) はい。

(井) それで、その経験から思ったのが、あらかじめネットワークの受け皿みたいな箱を作っておいて、そこに案件をぽいと投げる。すると興味のある人はいっぺんに手を挙げて、進めていければいいんじゃないかなと。そういうふうに思ったのが、「アジアでのビジネスネットワーク」というものについて考え始めたきっかけで、そういうマッチング機能みたいなものは、公的でも私的でも、日本の機関とか企業はあるんですが、それもやっぱり時間的にロスがあるんですよね。

(谷) それなら事業者同士で直接マッチングできればいいじゃないか、と。

(井) そう、紹介やコンサルだけではなくて、実務レベルに入っていって事業を仕上げるというその隙間に、ビジネスチャンスがあるんじゃないかなと思っています。

(谷) 実務レベルというと、それは具体的にはどういうことを指してるんですか?

(井) そうですね。例えば、とある新しい商品を企画して作って、海外に輸出したいと考えたとします。その場合に本社は香港に作って、モノを作る生産の工場は中国に作って、港はシンガポールから、輸出すればいいんじゃないかというのを考えて、やりたいといった時に、そのネットワークにポンとこれをやりませんかと提案すれば、やりたいといった事業者さんが一斉に手を挙げて、その案件がどんどん仕上がっていくとか。他にも事業を売却したいという人がいたら、希望の投資家さんが手を挙げて、周りの人がヂューデリ(企業精査)をして、どんどん仕上がっていくとか、そういうイメージですね。

(谷) それはやっぱりLinkedInとかのビジネスSNSを通じて行われようとしていることなんじゃないかと思うのですが。

(井) いや、ビジネスSNSの構築はあくまでその外枠というか箱を提供するだけですから、その仕上がっていく過程の真ん中に入ってどんどん進めていく、というイメージです。さっきの例えだと、「香港に会社を作ったらいいのでは?」といったアドバイスやスキームを構築してくれる人はいるけれども、実際に会社を作ろうとするときには、紹介だけで終わってしまうケースが多い。それを真ん中に入っていって、同じ事業者の立場で進める、ということです。

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